住宅の賃借と購入
住宅を賃借する
住宅を賃借する場合は、賃貸用アパート、あるいは分譲住宅などの個人の所有物件を賃借する事になります。ご家族構成、賃料の予算、通勤・通学の便を考慮し、ご希望に近い地域をお薦めし、ご案内します。契約期間は、通常１年です。契約時に前払い賃料と敷金各１ヶ月と仲介手数料を支払います。仲介手数料（マンハッタンは年間賃料の15%でテナント払い）の金額は、地域によって異なります。賃貸契約書の追加条項（ライダー条項）には、電気代、お部屋の家具に至るまで、規約が事細かに記載されます。確認せずに契約書に署名してしまうと、後で変更ができないため、要注意です。ご入居前に物件の立会点検を行うと共に電気、電話などの開設の手配もお手伝いしています。
住宅を購入する
売買契約はクロージング（代金清算と物件引き渡し）まで不動産専門の弁護士を通して行います。住宅の購入を検討する場合は、事前に抵当権ローンを申し込むようお薦めしています。米国住宅ローンは、金融機関により金利、支払方法などにかなりばらつきがあります。お客様のご希望に合わせて、最適な金融機関をご紹介しています。共益費、固定資産税などの諸経費とローン金利は、前もって概算でお知らせしますが、購入後、経済的に無理のないご計画を立てる事が肝要です。対象物件は、マンション（区分所有権のコンドミニアム）、タウンハウス、１戸建て住宅から選ぶべきで、コープ（Coop)は、購入後の売買、賃貸が難しい例が多いので、外国人にはお薦めできません。
住宅の賃貸と売却
住宅を賃貸する
物件を市場に出す前に賃貸の市場価格を調査します。直近に取引きされた賃料と市場動向を考慮し、オーナーとご相談の上、市場提示賃料を決定します。物件を改装している場合は、賃料の価格を調整します。広告宣伝をし、オープンハウスなどを効果的に行って優良テナントを見つけます。テナント候補の情報を信用調査会社へ提出し、調査結果が出た後、賃貸契約書を準備し必要書類の手続をします。テナントの入居前に、部屋の清掃、内装業者の手配などをいたします。
住宅を売却する
物件を市場に出すには、価格のみならずタイミングも重要です。ご希望の価格で取引するためには、物件を改装するなど手を加えることも一案です。過去の取引事例と市場動向を考慮し、オーナーとご相談の上、市場提示価格を決定します。
オープンハウスを効果的に行うため、予め新聞に広告を掲載します。購入予定者が決まり次第、担当弁護士が売買契約書を準備します。必要書類を建物の管理会社へ速やかに提出し、取引がスムーズに運ぶようお手伝いしていきます。
住宅売買の流れ
購入
- 物件選択
お客様のご予算はもちろん、ロケーション、物件のクオリティー、サイズ等、ご希望に沿った最適な物件 をご紹介できるよう最善を尽くします。 - 価格交渉
ご購入の対象物件が見つかったら、即、価格交渉を開始します。お客様のご希望に基づいて価格と条件等の合意が成立した後、売手の弁護士が売買契約書を作成します。 - 売買契約締結
お客様に弁護士を推薦いたします。売買契約書、コンドミニアム/コープの財務諸表、オファリング・プラン等をチェックした後、契約書に署名します。署名時に10%の頭金を支払いますが、頭金はクロージング（物件引渡し）まで売手弁護士のエスクロー・アカウントで保管されます。 - 抵当ローンの申請
通常買値の75%までローンを受けられます。契約締結後にローンの最終申請を行い、銀行から抵当貸付承諾書を入手します。 - コンドミニアム/コープ管理組合への承認申請
管理組合から購入申請書類を入手し、必要書類（税務申告書、身分証明書、銀行残高証明書、財務諸表等）を小切手と共に管理組合に送付します。コープ購入の場合は、通常管理組合理事による面接があります。 - クロージング（物件引渡し）
売買契約締結後、約30日～60日以内に物件引渡しが行われます。これで購入手続き完了となります。
購入者クロージング費用
- 弁護士費用：$1,500～$2,500
- 権原保険：物件価格10万ドルにつき$675
- 登記費用：$400
- 管理会社手数料及び申請費用：$1,000（$250 + $750）
- 管理費調整額：1ヶ月分
- 固定資産税調整額：1～3ヶ月分
ローンで購入する場合の追加費用
- 銀行ポイント：0～2.5%
- 銀行手数料、弁護士費用、抵当貸付申請費用、鑑定費用等：$1,500
- 固定資産税前払い（銀行エスクロー・アカウントへ入金）：2～6ヶ月
- モーゲッジ・タックス：2%（借入金額50万ドル未満）、2.125%（50万ドル以上）
- モーゲッジ権原保険調査料：物件価格10万ドルにつき$500
売却
- 買手の確保
新聞、インターネット等への広告掲載、及びオープン・ハウス開催など、さまざまな方法で物件を広く紹介します。複数の候補の中から確実に売却可能な買手を選択し推薦します。 - 価格交渉
お客様の希望売却価格と取引のタイミング等を考慮しながら交渉を行い、適正価格で売却します。 - 売買契約締結
売買の合意が成立した後、弁護士を推薦します。売手の弁護士が売買契約書を作成し、買手が売買契約書に署名後、売手が署名します。 - コンドミニアム/コープ管理組合への承認申請
管理組合から購入申請書類を入手、記入後、買手の必要書類（税務申告書、身分証明書、銀行残高証明書、財務諸表等）を小切手と共に管理組合に送付します。買い手の抵当ローン及び管理組合の承認が得られた時点でクロージングの日を設定します（コープ売買の場合は、買手が管理組合理事による面接を受ける必要があります）。 - クロージング(物件引渡し)
売買契約締結後、約30日～60日以内に物件引渡しが行われます。クロージングで売買代金の清算が行われ、売買完了となります
売手クロージング費用
- 不動産の仲介手数料：売買価格の6%
- 弁護士費用：$1,500～$2,500
- 管理会社手数料：$500～$600
- ニューヨーク市譲渡税：
物件価格の1%（50万ドル未満）
物件価格の1.425%（50万ドル以上） - ニューヨーク州譲渡税：物件価格$500につき$2
- 権原保険会社手数料：$500
- 銀行弁護士手数料：$400
- 引越し保証金：$500～$1,000（コンドミニアム/コープの場合）